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フリーランスへの直接発注 vs 開発会社への外注

投稿日 最終更新 読了約6分 閲覧数55
フリーランス直接発注と開発会社への外注の比較

システム開発を外部に依頼する際、「開発会社に外注する」以外に「フリーランスエンジニアに直接発注する」という選択肢があります。近年はポテパンフリーランスのようなエンド直マッチングサービスが増え、企業側がフリーランスに直接アクセスしやすくなりました。ただし、費用が抑えられる分、発注側が負うマネジメント責任も増えます。本記事では、フリーランスへの直接発注と開発会社への外注を、費用・マネジメント負担・リスクの3軸で比較します。なお筆者(AppTime)自身は受託開発を行う開発会社ですが、本記事は特定の発注形態を一方的に推奨するものではなく、状況に応じた判断軸を提示することを目的としています。

1. 「フリーランス直接発注」と「開発会社への外注」の違い

まず前提として、2つの発注形態の構造を整理します。

項目フリーランス直接発注開発会社への外注
契約相手エンジニア個人(業務委託契約)開発会社(法人)
体制基本は1人、複数人の場合は自社で束ねる会社側がPM・複数人体制を組成
要件定義の主体発注側(自社)開発会社が要件定義から支援する場合が多い
契約形態準委任契約が中心請負契約・準委任契約のどちらも選べる
品質保証発注側の確認・レビュー体制に依存開発会社の品質管理プロセスに依存
フリーランスの商流・手数料の仕組み自体は「フリーランスエンジニアの直接契約で手数料はどう変わる?」でも扱っていますが、あちらは「エンジニア側が受け取る単価」の視点、本記事は「発注する企業側がどちらを選ぶべきか」という視点で整理しています。

2. 費用面の比較|仲介マージンはどこに乗るか

開発会社に外注する場合、開発会社は自社のエンジニアの人件費に加えて、PM・品質管理・営業コストなどを含めた金額を提示します。フリーランスに直接発注する場合は、この開発会社側の間接コストが乗らないため、同じ予算でもエンジニア本人への支払い単価を高く設定しやすくなります。

ポテパンフリーランスの公開情報では、実務経験1年程度で月単価40〜50万円、3年程度で60〜70万円が目安とされ、「エンド直(企業と直接契約)による単価の高さ」が特徴として挙げられています。ただし、これは「フリーランス個人が受け取る金額」の話であり、発注企業側の総コストが必ず安くなるとは限りません。要件定義・進行管理・品質チェックにかかる自社の人件費(見えないコスト)を含めて比較する必要があります。

3. マネジメント負担の比較|誰が何を担うか

外注コストを抑えられる分、フリーランス直接発注では次の業務を発注側が担うことになります。

  • 要件定義・仕様書の作成
  • 進行管理(マイルストーン設定、遅延時の対応)
  • 品質チェック・レビュー
  • エンジニアが体調不良や離脱をした場合のバックアップ体制
  • 契約書・NDA・業務委託契約まわりの法務対応

社内にエンジニア出身者やPM経験者がいない場合、これらを丸ごと引き受けるのは負担が大きくなります。開発会社への外注では、これらの多くを開発会社側のプロセスに乗せることができます。

4. リスクの比較|品質・進行・法務

リスクフリーランス直接発注開発会社への外注
属人化リスク高い(1人に依存するため、離脱時の影響が大きい)低い(複数人体制でカバーしやすい)
品質のばらつき発注側のレビュー体制次第会社としての品質基準が一定程度担保されやすい
進行管理の負荷発注側が主体的に管理する必要がある開発会社のPMが担うことが多い
契約トラブル個人との契約のため、トラブル時の対応力に差が出ることがある法人同士の契約のため、対応窓口が明確
特に「1人のフリーランスに依存する」属人化リスクは、プロジェクトの継続性に関わる重要な論点です。長期・大規模なプロジェクトほど、このリスクは無視できません。

5. どちらが向いているかの判断軸(診断)

以下のうち、当てはまる項目が多い方を選ぶ目安にしてください。

6. フリーランス直接発注の入り口|マッチングサービスの活用

フリーランス直接発注を選ぶ場合、個人の伝手がなければマッチングサービスを使うのが一般的です。ポテパンフリーランスは株式会社ポテパンが運営し、実務経験1〜3年台のWeb系エンジニアとの「エンド直」マッチングに強みを持つサービスです。公開案件は約1,200件規模で、リモート対応案件が全体の4割程度を占めます。

マッチングサービス経由であっても、要件定義・進行管理・品質チェックといった発注側の役割が代わるわけではない点は変わりません。マッチングサービスは「良い候補者を見つける」手段であり、見つけたあとのプロジェクト運営は自社の体制次第です。

❓よくある質問

Q.予算が同じなら、フリーランス直接発注の方が必ず得ですか?
A.

必ずしもそうとは限りません。エンジニアへの支払い単価は高く設定できますが、要件定義・進行管理・品質チェックにかかる自社の工数(見えないコスト)を含めて比較する必要があります。

Q.フリーランス直接発注と開発会社への外注を併用してもいいですか?
A.

可能です。コア機能は開発会社に外注し、特定領域(デザイン改修やスポット対応など)はフリーランスに直接発注する、といった使い分けをする企業もあります。

Q.フリーランス1人に発注する場合、契約形態は請負と準委任どちらが多いですか?
A.

成果物の完成を約束しにくい継続開発では準委任契約が中心です。明確な成果物がある単発案件では請負契約が選ばれることもあります。

開発会社側を検討するなら、条件に合う候補をまとめて紹介してもらう方法もあります。

7. まとめ

フリーランスへの直接発注は仲介マージンがない分コストを抑えやすい一方、要件定義・進行管理・品質チェック・属人化リスクへの対応を発注側が担う必要があります。開発会社への外注は、これらを任せられる分のコストが乗りますが、複数人体制や品質保証の仕組みを利用できます。タスクが明確で社内に管理体制がある場合はフリーランス直接発注、要件が曖昧で長期的な体制が必要な場合は開発会社への外注、という判断軸で選ぶのがおすすめです。

本記事で紹介したサービスの条件・単価情報は2026年9月時点の公開情報にもとづく目安です。実際の条件は各サービスの公式サイト・面談でご確認ください。

監修者
黒田 真次郎
監修者プロフィール
黒田 真次郎

AppTime株式会社 代表取締役:システム開発・DX支援|2018年〜現在
HOJOJO株式会社 取締役CTO:技術戦略・プロダクト開発|2024年〜2025年

関西学院大学大学院(MBA課程)にて、経営管理の高度な知見を統合。

〜主な経歴〜
2017年に個人事業主として独立。エンジニアとして数多くのシステム開発を
手掛けた後、2018年にAppTime株式会社を設立し、代表取締役に就任。
現在は自社の経営のみならず、2024年〜2025年にはHOJOJO株式会社の取締役CTO(最高技術責任者)も兼任。技術の「便利さ」だけでなく、LLM・機械学習をはじめとする先端技術を活かし、企業のコストカットや「利益創出」に直結させるという、実益重視のコンサルティングを展開している。

単なるIT導入に留まらない、経営層・役員の意思決定に資する「経営×IT」の架け橋として、次世代のDXリテラシー向上を支援している。

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