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MCPとは?MCPサーバーの仕組みと対応状況を整理

投稿日 最終更新 読了約10分 閲覧数72

MCP(Model Context Protocol)は、AIと外部のツールやデータをつなぐための共通規格です。2024年11月にAnthropicが公開し、その後OpenAI・Google・Microsoftが相次いで対応したことで、AIエージェント時代の事実上の標準になりました。2025年12月にはAnthropicの手を離れ、Linux Foundation傘下の組織へ寄贈されています。本記事では、公式ドキュメントと各社の発表をもとに、仕組み・対応状況・導入前に見ておきたい点を整理します。

MCPとは?基本情報【2026年10月時点】

項目内容
正式名称Model Context Protocol
公開2024年11月、Anthropic
種類オープンソースの接続規格
通信方式JSON-RPC
現在の運営Agentic AI Foundation(Linux Foundation傘下の基金)
寄贈日2025年12月9日
現行仕様2026-07-28
主な対応先Claude、ChatGPT、Gemini、Microsoft Copilot、VS Code、Cursor
公式ドキュメントはMCPをAIアプリにとってのUSB-Cにたとえています。USB-Cが機器ごとの専用ケーブルを1本に統一したように、MCPはAIと外部システムの接続方法を1つに揃えるものです。

何が変わるのか

MCPが無かった頃は、AIにGoogleカレンダーを見せたければカレンダー用の繋ぎ込みを書き、Slackを見せたければSlack用の繋ぎ込みを別に書く必要がありました。使うAIを変えれば、それも作り直しです。

AIの数 × ツールの数 だけ実装が要る構造だったわけです。

MCPはここを1回作れば、対応しているどのAIからでも使える形に変えます。カレンダー用のMCPサーバーを1つ用意すれば、ClaudeからもChatGPTからもCursorからも同じように呼べます。

3つの登場人物

名前役割具体例
MCPホストAIが動いているアプリ本体Claude、ChatGPT、VS Code、Cursor
MCPクライアントホストとサーバーの橋渡しホストに内蔵されていることが多い
MCPサーバーつなぎたい側の接続口Slack、Googleカレンダー、社内DB、Figma
利用者として触るのは、だいたいMCPサーバーを足す作業です。「このAIに、このツールを使わせたい」と思ったら、そのツールのMCPサーバーを登録します。

MCPサーバーが公開する3種類

種類何をするか例
ToolsAIが呼び出せる操作検索する、予定を作る、ファイルを書く
ResourcesAIが読めるデータファイルの中身、データベースの中身
Prompts定型の指示テンプレート「この形式でレビューして」
Toolsだけが外側に変更を加えられる点は押さえておいてください。Resourcesは読むだけ、Promptsは指示文の提供です。危ないことが起きうるのはToolsです。

対応しているAI・ツール

主要なAIプラットフォームは出揃っています。

  • AIアシスタント:Claude、ChatGPT、Gemini、Microsoft Copilot
  • 開発ツール:Visual Studio Code、Cursor

Agentic AI Foundationのプラチナメンバーには、AWS・Anthropic・Block・Bloomberg・Cloudflare・Google・Microsoft・OpenAIが名を連ねています。競合同士が同じ規格に乗っているのが、この規格の強さです。

Geminiまわりの対応状況はGemini Sparkを世界一わかりやすく解説!いつから日本で使えるのか、Google製のCLIについてはAntigravity CLIとは|無料枠・始め方・注意点まとめでも触れています。

仕様の変遷と、2026-07-28で変わったこと

仕様バージョン位置づけ
2025-06-18初期の安定版
2025-11-25寄贈直前の版
2026-07-28Linux Foundation体制で作られた最初の版。変更が最も大きい
2026-07-28で入った主な変更です。

2026年のロードマップでは、Streamable HTTPの水平スケーリング、サーバーのメタデータを公開するMCP Server Cards、MCP Appsの拡充が重点に挙がっています。

導入前に確認しておきたいこと

仕様が2026-07-28で大きく変わっているため、古い記事や古いサーバー実装が現行仕様と噛み合わないことがあります。導入時は対応している仕様バージョンを確認してください。

AIに権限を渡したときに何が起こりうるかはAIは人類を滅ぼす?「10年で10%」騒動の中身と、脱走したAIがやっていたことで、実例とともに整理しています。

MCPのよくある質問

❓よくある質問

Q.MCPは誰が作った規格ですか?
A.

Anthropicが2024年11月に公開しました。2025年12月9日にAgentic AI Foundation(Linux Foundation傘下)へ寄贈され、現在は特定企業のものではありません。

Q.MCPサーバーとは何ですか?
A.

AIにつなぎたいツールやデータ側の接続口です。Slackや社内データベースなどに1つ用意すると、対応しているどのAIからでも同じ方法で呼べます。

Q.無料で使えますか?
A.

規格自体はオープンソースで無料です。つなぐ先のサービス利用料や、AI側の利用料は別にかかります。

Q.プログラミングができないと使えませんか?
A.

既にあるMCPサーバーを登録して使うだけなら、設定ファイルを書く程度で済みます。自分でサーバーを作る場合は開発の知識が要ります。

Q.Function Callingと何が違いますか?
A.

Function Callingは各AIが個別に持つ仕組みで、AIごとに書き方が違います。MCPは接続方法を揃える共通規格なので、1回作れば複数のAIで使い回せます。

Q.社内システムにつないで大丈夫ですか?
A.

権限の範囲と認証情報の扱いを決めてからにしてください。Toolsを持つサーバーは外側に変更を加えられます。読み取りだけで足りるなら、書き込みを許さない設定から始めるのが安全です。

まとめ|1回作れば、どのAIからでも使える

競合する各社が同じ規格に乗ったことで、「どのAIを使うか」と「どのツールにつなぐか」を別々に決められるようになりました。AIを乗り換えても接続部分を作り直さなくて済む、というのが実務上いちばん大きい変化だと思います。

参考にした情報

監修者
黒田 真次郎
監修者プロフィール
黒田 真次郎

AppTime株式会社 代表取締役:システム開発・DX支援|2018年〜現在
HOJOJO株式会社 取締役CTO:技術戦略・プロダクト開発|2024年〜2025年

関西学院大学大学院(MBA課程)にて、経営管理の高度な知見を統合。

〜主な経歴〜
2017年に個人事業主として独立。エンジニアとして数多くのシステム開発を
手掛けた後、2018年にAppTime株式会社を設立し、代表取締役に就任。
現在は自社の経営のみならず、2024年〜2025年にはHOJOJO株式会社の取締役CTO(最高技術責任者)も兼任。技術の「便利さ」だけでなく、LLM・機械学習をはじめとする先端技術を活かし、企業のコストカットや「利益創出」に直結させるという、実益重視のコンサルティングを展開している。

単なるIT導入に留まらない、経営層・役員の意思決定に資する「経営×IT」の架け橋として、次世代のDXリテラシー向上を支援している。

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