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SES効率化

SES営業がきついのは実は仕組みのせいかも!負荷の原因を3つに分けて解説

投稿日 最終更新 読了約10分 閲覧数50

SES営業はきついと検索して、板挟みが続くのは自分の要領が悪いからなのか、この業務量は普通なのか、辞めた方がいいのか――こうした疑問を抱える方は多いのではないでしょうか。

きつさの原因は、性格やストレス耐性だけではありません。負荷がどこに溜まる設計なのか、そのうち自分で減らせるものと会社の仕組みでしか減らないものはどれか。2026年10月の法改正で扱いが変わる範囲も含めて整理しました。

SES営業がきついと言われる5つの理由

SES営業のきつさは5つあります。共通するのは、原因が本人の資質でなく契約と商流の側にある点です。

顧客とエンジニアの板挟みが常時発生する

常駐先はもっと動いてほしいと言い、エンジニアは契約の範囲を超えていると言います。どちらの言い分にも理屈があり、その差を営業が1人で吸収します。板挟みは調整力の不足ではなく、契約の当事者と働く場所が分かれた構造から出ています。

トラブル対応が予定を崩し続ける

予定を崩す差し込みは、毎回同じ種類に集まります。

  • 契約外の作業依頼:常駐先の判断で範囲外の作業が始まる
  • 体調不良による欠勤:代替要員の手配と連絡が同時に必要になる
  • 稼働時間の食い違い:請求のズレが後から判明する

いずれも予定表の外から届き、1件入るたびに提案準備が夜へずれ込みます。SES営業が病むと語られる場面の多くは、作業量より予定が自分の手を離れる点にあります。

IT知識のキャッチアップが終わらない

案件票にはフレームワーク名、クラウドサービス名、開発工程が並びます。

  • 開発工程の順番:要件定義から運用まで、どこを担う案件か
  • 言語とフレームワークの対応:Javaの案件でSpringの経験が必須かどうか
  • インフラとアプリの区別:担当領域が変われば要員の候補も変わる

技術は増え続けるため、勉強不足ではなく理解のコストが更新され続ける状態です。

多重下請けで単価も裁量も削られる

エンド企業から何社か挟んだ位置にいると、単価は各社のマージンを引いた額で届きます。交渉相手は商流の上の1社だけで、エンド企業の事情は伝聞になります。

頭数を売る営業になりスキルが積み上がらない

稼働率が指標になると、目の前の空きを埋める提案が優先されます。エンジニアのキャリア志向と案件の中身を突き合わせる時間は後回しになり、何を売っているのか説明しづらい状態が続きます。

SES営業の板挟みは性格でなく情報の分断

板挟みが起きる場面を分解すると、共通点があります。営業が判断材料を持たないまま、その場での即答を求められている点です。

板挟みとは、情報の非対称を人力で埋めている状態です。営業個人の調整で埋まっている間、この負荷は数字に出てきません。

また、情報の分断を仕組みで埋める進め方については、SES営業のAIマッチングツールの選び方と料金相場で解説していますのでぜひお読みください。

SES営業の業務量は待ち時間で膨らむ

業務量が多いという実感の中身を、仕事内容を1件の提案の工程に分けて見ます。手を動かす時間より、返答を待つ時間と待っている間の再確認が占めます。

工程待つ相手手戻りが起きる箇所
案件内容の確認取引先の営業担当単価・国籍要件・面談形式が後から変わる
要員の抽出エンジニア本人稼働終了予定が動く
提案・選考商流の上流とエンド企業見送り理由が返らず次に活かせない
面談の日程調整常駐先とエンジニア3者の予定が合わず往復する
条件の確定自社の決裁と取引先単価が折り合わず候補選びに戻る

これは自社1社の数字です。ただし、案件がメールで流通する限り、量が処理能力を超えれば取りこぼしが起きる点は他社でも起こり得ます。

SES営業のきつさを自分・会社・法律で分ける

同じ「きつい」でも、それを減らせる相手は違います。負荷の帰属先を3つに分けて、自分でどこまで解決できるかを知ることが大切です。

きつさの中身帰属先動かし方
技術用語が分からない自分案件票に出る語彙から順に覚える
段取りが崩れて残業になる自分+会社一次対応の手順化と報告ラインの整備
案件・要員情報が探せない会社の仕組み情報の置き場所と共有ルールを変える
提案の待ち時間が読めない会社の仕組み商流の位置と取引先構成を変える
常駐先からの過度な要求・暴言法律記録を残して会社に上げる
偽装請負・経歴の水増し法律個人で判断せず法令の基準に照らす
自分の欄に入るのは学習と段取りだけです。向いている人の条件をストレス耐性に求める説明は多いものの、耐性で吸収できるのはこの欄に限られます。

また、会社の仕組み側を変える手段については、SESツール比較14選もあわせてご覧ください。

SES営業に関わる2026年10月の法改正

2026年10月1日に施行される改正のうち、SES営業の働き方に直接関わる2つを扱います。

カスハラ対策の義務化で会社の責任になる範囲

2026年10月1日から、顧客等の著しい迷惑行為への対応が事業主の雇用管理上の措置義務になります(改正労働施策総合推進法)。

指針は「顧客等」にBtoBの取引先担当者や派遣先を含むと明示しており、常駐先の担当者による言動も対象になり得ます。

指針(令和8年厚生労働省告示第51号)は、相手方が他社の労働者の場合、必要に応じてその事業主に事実確認への協力を求めることが必要としています。

偽装請負とスキルシートは個人で背負わない

準委任契約のSESで、常駐先がエンジニアへ直接指示を出す状態は偽装請負に当たり得ます。判断の基準は厚生労働省の37号告示と疑義応答集にあり、疑義応答集は第3集まで公表されています。

線引きを現場の営業が単独で下す運用そのものに無理があります。やり取りの記録を残し、会社の責任者や法務に上げる筋道を先に確保しておくことが重要です。

SES営業を続ける判断と辞める判断の分かれ目

きつさが会社を出れば消えるものか、辞めた後に何が残るかを順に確認します。

改善余地があると判断できるケース

SES営業には、既存の稼働が積み上がって売上計画を立てやすい、商談がオンラインで完結しやすいという側面もあります。きつさの中身が情報と段取りに寄っているなら、社内の運用変更で減る余地が残っています。

この条件が揃っていれば、扱う情報の量を減らさずに探す時間だけを削る効率化が成り立ちます。

会社を変えないと解決しないケース

一方で、仕組みを入れても効果が出にくい会社があります。取引の形そのものが営業個人の手の外にある場合です。

上の4つは営業の努力でどうにかなる範囲を超えています。

SES営業を辞めた後の移り先と将来性

辞めた後の行き先が見えないまま判断すると、続ける理由も辞める理由も曖昧になります。

案件と要員の突合や情報の整理は自動化の余地が大きく、条件交渉と関係者の調整は人が担います。

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まとめ|SES営業のきつさは3つに分けて判断する

最後にこの記事の内容をまとめます。

辞めるかどうかを決める前に、直近1週間できつかった場面を書き出し、3つの帰属先のどれに入るかで仕分けることをおすすめします。自分の欄に入らないものが大半なら、原因は本人の適性ではありません。

本記事は2026年8月時点の情報です。カスハラ対策の指針や偽装請負の判断基準は、厚生労働省の公表資料を確認してください。

監修者
黒田 真次郎
監修者プロフィール
黒田 真次郎

AppTime株式会社 代表取締役:システム開発・DX支援|2018年〜現在
HOJOJO株式会社 取締役CTO:技術戦略・プロダクト開発|2024年〜2025年

関西学院大学大学院(MBA課程)にて、経営管理の高度な知見を統合。

〜主な経歴〜
2017年に個人事業主として独立。エンジニアとして数多くのシステム開発を
手掛けた後、2018年にAppTime株式会社を設立し、代表取締役に就任。
現在は自社の経営のみならず、2024年〜2025年にはHOJOJO株式会社の取締役CTO(最高技術責任者)も兼任。技術の「便利さ」だけでなく、LLM・機械学習をはじめとする先端技術を活かし、企業のコストカットや「利益創出」に直結させるという、実益重視のコンサルティングを展開している。

単なるIT導入に留まらない、経営層・役員の意思決定に資する「経営×IT」の架け橋として、次世代のDXリテラシー向上を支援している。

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